マダムオルガが近世の貴族のダブレット(当時主流だった男性用上衣)の修繕に着想を得たと言われるラピエセ・ルプリゼのアレッサンドロのオリジナルです。
発売してから既に20年近く経過しましたが、最近、かなり様相が変わった形で復刻されました。もはやマダムオルガの着想もアンディ・ウォーホルの逸話も見る影もない復刻版なので、今後オリジナルはより一層希少になるかと思います。
遠目でもわかるラピエセ・ルプリゼのアレッサンドロは目立つことこの上なく、特にアパレルやデザイン業界では大変注目され、相手の視線が足元に釘付けになるのがわかります。
サイズ9.5
アウトソールの全長30.8cm、最大幅9.9cm
踵からフロントにかけてブラックが薄くグラデーションしてグレー系のブラウンへ、切り替え部はボルドーのパティーヌです。
本品は使用感は僅かに感じますが、目立つ欠点はない極美品です。付属品はありません。
近世の貴族は、自身のダブレットの修繕の跡に誇りを持っていました。見事な修繕の跡は、1800年代初頭、パリやロンドンの洒落た紳士たちの間で連帯の証となります。継ぎ接ぎや修繕箇所は、それが目立っていようとなかろうと、彼らが由緒あるしきたりに十分に精通していることを示すものだったのです。
それから約200年後の2005年に、オルガ・ベルルッティは〈ラピエセ・ルプリゼ〉を誕生させることでこの伝統を蘇らせます。繊細なステッチが目をひくこのシューズについて、彼女はこう表現しました。「この快適な履き心地の靴は、時間の経過を象ったもの。私たちが人生のすべてを共に過ごし、どうしても手放すことができないあの衣服への敬意を示しているのです」
彼女はこのシューズを、ルネッサンス期やルイ14世の統治時代を生き、誇りをもってダブレットに修繕跡を残した貴族の男性たちへの賞賛としています。ベルルッティの女性靴職人である彼女は、このコレクションを通して、一部の限られた顧客と密かに楽しんでいた奇抜さを多くの人々へ広めることができました。
たとえば、かの有名な芸術家アンディ・ウォーホルこそは、その先駆けと言えます。彼はオルガに、ローファーの右足だけを修理するよう依頼したのです。「右足にだけパッチを当てたいんだ。人に見えるように、あくまでアンディ・ウォーホルらしく」と。